過去10年あまり、パチンコは、プリペイドカード対応の「CR機」の台頭により、「確率変動」、略して「確変」がもたらす強烈な連チャン性によって人気を維持してきました。これによってパチンコは急速に「ハイリスク・ハイリターン化」したと言えます。これは、長時間、ある程度の投資を覚悟してパチンコを打つ、いわゆる「ヘビーユーザー」にとっては歓迎すべきことであった反面、パチンコを短時間、投資をあまりかけずに楽しみたい、いわゆる「ライトユーザー」にとっては、パチンコ離れを一気に加速させてゆく結果になってしまいました。
このため、パチンコのファン人口は、平成18年度の統計を見ると、何と最盛期の約1/2まで落ち込んでしまいました。しかも、これだけファン人口を減らしたのにもかかわらず、業界全体での売り上げ金額は、ほぼ横ばいであると言えます。これは何を意味しているかと言うと、「1人あたりのお客樣がパチンコ(もしくはパチスロ)に使う金額が、かつてのパチンコ最盛期の2倍になっている。」…ということになります。
パチンコ業界は、この現象に気付き、危機感を持ってはいたのですが、近年まで有効な対策が取れず、ズルズルとパチンコ、パチスロの高射倖性化を放置し続けてしまいました。この責任はパチンコ業界全体が大いに感じなくてはいけないことだと思います。長い間、パチンコ、パチスロを愛し、パチンコ店のお客様であり続けてくれたのは、何も「ヘビーユーザー」のお客様ばかりではなく、毎日、足繁くパチンコ店に通って下さる「ライトユーザー」さんも、決して少なくはないわけですから…。
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